今では多くの企業に取り入れられ、
メジャーになった1on1ですが、
以下のような悩みはありませんか?
・話すことがない
・1on1が有効に機能していない
・正解が分からない
私自身も経験がありますが、
1on1で陥りがちなのが、
「将来どうなりたいの?」
「何かやりたい業務はある?」
という会話です。
結論から言うと、この問いかけからは
何も生み出すことができません。
明確な目標を持って、すでに自走している部下ならば良いのですが、
そのような部下は決して多くはないはずだからです。
ほとんどの部下からすると、
「なりたい姿なんて特にないな…でも、
答えられないと何も考えていないと思われる」
などの理由で、本当は考えていないことを
話してしまう、というのが実情なのです。
これでは1on1は苦痛になっていきますし、
お互いが本音で話せないことは、
時間とキャリアパスのムダになります。
では正しい問いかけは何か?
それは、上司自身のキャリアから、
「いまの仕事を続けると、
こういうスキルが手に入る。そうすると、
〇年後にはこういう業務の領域を担当できる」。
という実体験に基づく、将来のキャリアパスの提示です。
上司から
「自分の経験だと、次におそらくこんな壁があるから、
こうやって乗り越えることができる。
自分の目には今こういう風に映っているけど、
あなたは自分でどう思う?」
など、部下の目線の高さまで降りていき、
寄り添った会話が必要なのです。
1on1が必要な若い社員や伸び悩む社員ほど、
自分が何らかのスペシャリストではない状態なので、
明確なキャリアを思い描けない人がほとんどです。
伸び悩みのある社員は、いつも漠然とした不安を
抱えていて、目標がわからない状態なので、
日々の仕事に意味を見出すことが難しく、
成長スピードも鈍化しています。
・部下の伸び悩みに気が付くこと
・その伸び悩みの原因と解消法
・現在の業務で身に付くスキルと、その先のキャリア
上記は、同じ道を辿った経験がある上司だからこそ、
的確なアドバイスが可能なはずです。
月に1回の1on1では、上司自身の経験をもとに、
・部下の現在地の確認
・会社として、中長期的に目指してほしい
ポジションと、キャリアパスの提示
・そのために必要なスキルは何か?
どんなポイントで業務にあたるべきか?
を具体的に提示するのがマネジメントの役割です。
一度目標を設定できれば、現在の仕事で
困っていること、その解決方法、
キャリア形成で必要なスキル獲得の進捗や
アドバイスなど、有効に時間を使うことが
できます。
このように、
・上司から部下の目線まで降りて行き、かつての自分の経験から、適切なアドバイスを行う
・目標を設定し、進捗の報告会として1on1を有効活用する
上記が1on1の最適解です。
悩める部下からしても、会社としてオフィシャルに、クローズドされた空間で
言いにくい悩みを打ち明けることができ、
とても貴重な時間になります。
マネジメントの方に、ぜひ身に付けたいスキルも解説していますので、
併せて読んでいただければ幸いです。