私はかつてリーダーとして、
チームを疲弊させた結果、面と向かって、
「そういうあいまいなの、やめてもらえませんか?」
「ポンコツかよ」
などと、辛らつな言葉を面と向かって
言われたことがあります。
「理想のリーダー像って、何だろう?」
「このメンバーを率いていくには、
どうしたらいいのか…?」
様々なリーダー論や書籍を読んでみても、
変われない。答えがあれば、知りたい!
と思っていました。
結果的に、私はリーダー論や、リーダー像ではなく、
マーケティングを学ぶことによって、
劇的に変わることができました。
「論」ではなく、まずは「実」を取らない限り、
周りから求められるような実務レベルを発揮して、
メンバーやプロジェクトを引っ張ることはできません。
この記事は
マーケティングに寄った内容となりますが、
書籍や動画のリーダー論では成果が出ない方へ、
別軸の方法論として、真のリーダーへの
「変わり方」、「結果の出し方」を
実体験に即してお話したいと思います。
まずリーダーに必要な素養として、
2種類の力が挙げられます。
1つは実務面で結果を追う「フィジカルの強さ」。
もう1つは人柄や一緒に仕事がしやすいなどの
「メンタル面」です。
※今回は実務面について記載します。
メンタル編は、こちらの記事を参照ください。
【メンタル編】本当に必要とされるリーダーになるには?
実務面で
・売り上げが良くない
・提案が通らない
・的確な指示が出来ず、常に周りを疲弊させてしまう
・取引先からの出し戻しが多い
などで悩んでいて、自分に劇的な変化をもたらす
きっかけを探しているのであれば、
迷わず「マーケティングを学ぶ」べきです。
リーダーとして上に挙げた問題を解消するために、
・部下と会話量を増やす
・都度チームの理解が得られるように丁寧に説明する
・お得意様と密にコミュニケーションを取る
などの努力をする人もいますが、
それは問題を根本的に解消するものではありません。
その理由をお伝えすると…、
もしあなたがリーダーだとして、
新規/既存の仕事に対して、以下のような観点で
チームをリードし、すり合わせを行っているでしょうか?
・提案において、その製品/サービスは、
いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、
どのように、いくらで使用するのか?という、
5W2H観点で、チーム内や取引先とすり合わせを
していますか?
・ゴール、またはKPIやKGIの設定と、
具体的なアウトプットのイメージは
精緻に共有できていますか?
・さらに言うと、その提案は、
取引先を喜ばせるだけではなく、その先の消費者が
「絶対にほしい」という製品/サービスに
なっているでしょうか?
リーダーは、文字通り、Lead-er、導く人であり、
チームや取引先を導かなくてはなりません。
少なくとも上記に挙げた事項は、
企画書や提案書に明記し、
適宜すり合わせを行うべき内容です。
・提案が通らない
・的確な指示が出来ず、常に周囲を疲弊させてしまう
・得意先からの出し戻しが多い
これらは、
上記の確認事項をそもそも設定していないまま走り出している、
もしくはすり合わせが不十分で、各メンバーが
力を注ぐ焦点が明確になっていないのです。
そして導くために、
リーダーが認識しておかなければいけないことが
もう1つあります。
意外に思われるかもしれませんが、
「取引先の担当者が考えていること」は、
「必ずしも正しくない」という事実です。
少し厳しいことを書くと、
製品やサービスを売るためには、
「太いインサイト」を抑える必要があります。
このインサイトというものは、消費者が、
「自分では気付かなかったけれど、
なんとなく心地良いので使っている」という、
購買の際に大きな働きをしているものなのですが、
それはマーケティング上やバリューチェーンの
どこかに必ず存在し、老舗企業の製品やサービスは、
必ずそれを絶やすことなく、
形を変えながら続けている核の部分なのです。
またマーケティングを習得していないタイプの
トップセールスマンは
「お客様のために」と、商材や売り方を考え抜いて、
このインサイトを巧みに刺激しています。
しかし、取引先の決裁者でも、
自社商材のインサイトを正確に把握し、
それを共通言語化し、仕掛けている会社は
そう多くありません。
もしインサイトを正確に把握しているのならば、
提案に対し、
「なんかウチらしくない」
「ちょっと違うんだよね」
などのあいまいな返答が帰ってくることは
ありません。
リーダーとして、本質的な提案とは、
この取引先が明確に言語化できないまでも、
なんとなく感じていることを鋭く突いた提案のこと
です。
本質的な提案は、
取引先の商材と自社の商材を知り尽くし、
特性を知り抜いた先で、消費者の行動から
共通点を見つけることで、仮説を立てる
ことができます。
提案は、取引先を突破すれば終わりではありません。
その先にいる消費者に選んでもらい、
購入してもらい、継続してもらい、
初めて利益が生じ、その一部を自社が受け取るのです。
定性・定量のデータはお金をかければ
ある程度は集めることができます。
しかし、このモノを売る際に不可欠なインサイトは、
良質な経験値によってしか手に入れることができません。
良質な経験を効率よく確実に手に入れようと思ったら、
マーケティングのフレームワークを学び、
仮説の精度を上げる影の努力を行うしかないのです。
キャリアを積んだ一流のビジネスパーソンが悩んだり、
勝率がなぜ高いかといえば、このデータから推測される
インサイトの探究に時間を割いているからなのです。
突っ込んだ話を書くと、取引先から不透明な理由で、
「あれはいいところまで行ったんですけどね」
などというあいまいな返答だった場合は、
もっと上の決裁権者からNGが出ている可能性があります。
その決裁権者も、明確な理由はないのですが、
「なんかウチらしくない」、
という漠然とした理由だったりします。
担当者は、力がないと思われたくないので、
あいまいな理由で断るのです。
このような事態を防ぐ方法は、
マーケティングを学ぶこと意外にありません。
・部下と会話量を増やす。
・お得意様と密にコミュニケーションを取る
・都度チームの理解が得られるようにする
等は、やはり根本的な解決ではありません。
そんな本質的ではないケアをするよりも、
リーダーとして会社から期待され、悩んでいることは、
・チームの生産性を上げる
・売り上げを上げる
ことのはずです。
マーケティングのフレームワークを駆使した、
本質的な提案を、得意先、消費者など、
ステークホルダー全員が期待しています。
得意先が気付かないほどの、
消費者の心理を巧みに突いた提案こそ、
付加価値があり、本当に感謝される営業です。
お得意様は、そんな人を指名して
頼りにしたいと思っています。
・取引先の商材を見つめ直し、詳しくなること
・取引先の先にいる消費者の心理(インサイト)にも
詳しくなり、なぜ自社の商材が良いかを説明できること
・上記をマーケティングのフレームワークに当てはめて、
論理的に説明すること
ここまで出来れば、
チームも納得した上で、良質な提案が可能になり、
取引先もあいまいな回答がしにくくなるはずです。
インサイトの発見を含む、
本質的な提案ができるようになるマーケティングは、
弊社の研修で提供しておりますので、
お気軽にお問合せください。